診療案内

みみの病気

耳そうじから術後のケアまで幅広く行っております。
また各種聴力検査(純音聴力検査・ティンパノグラム)、補聴器装用・調整なども、ご希望に応じて施行可能です。

耳あか(耳垢栓塞)

当クリニックではただの耳そうじでの受診も大歓迎です。
実は、ご自分で行う耳そうじやお風呂上りの綿棒は、”百害あって一利なし”なのです。耳の穴は、自浄作用といって自分できれいにする力が備わっているのですが、よく耳そうじをする方は、その機能が損なわれていることが多いです。また、綿棒や耳そうじが“垢すり”のような状態になり、耳垢を作り出してしまい、さらにそれを奥に押し込めていることも多く見られます。耳そうじは3ヵ月~半年に一回程度で充分なので、耳のケアだけの受診も遠慮なくご相談ください。

外耳道湿疹、外耳道炎

耳の皮膚に炎症を起こした状態です。耳をよく触る方に多く起こります。耳の穴や鼓膜も手足と同じ皮膚で覆われているのですが、外耳道の皮膚は皮下脂肪が薄いため、外的ストレスへの抵抗力が弱く、軽く触っただけでも赤くなることがあります。それを繰り返していると、炎症を起こしたり、湿疹のような状態になり、強い痒みや痛みが出ます。ひどくなると難治性の真菌症(耳の中にカビが生える状態)になる方もおられます。
触らないことが予防や治療に繋がるのですが、当クリニックでは耳の消炎処置や治りを早める赤外線治療も行っております。

中耳炎

急性中耳炎

中耳に細菌が侵入し、炎症を起こした状態です。よく「耳に水が入ってなったかも・・」と言われる方がおられますが、そういうことはほとんどありません。中耳炎の多くは、鼻から耳管経由で起こります。
子どもさんの場合、青ばなが出たら中耳炎のリスクなので、早めの治療をおすすめします。

滲出性中耳炎

中耳の圧調整が出来なくなることで、中耳に水が溜まり、耳閉感や難聴を来す疾患です。一般的に中耳は咽頭に繋がる耳管によって圧調整がなされています。高い山に登った時や、エレベーターや飛行機で感じる耳の詰まりは、唾を飲み込んだり口を大きく開けたり、(ダイビングの時などに行う)耳抜きで解消されるのは、経験上ご存じの方は多いでしょう。それは、上咽頭(鼻の奥)にある耳管が嚥下などで開いて、中耳の圧を調整しているのです。その耳管機能が障害されて起こるのが滲出性中耳炎です。
小児ではアデノイド肥大や鼻炎や鼻すすり、副鼻腔炎などが原因で起こることが多く、扁桃腺の手術や鼓膜にチューブを入れる処置が必要になることもあります。
日々のケアや治療で改善することも多いですが、子どもさんの場合、長期間の根気強い通院が必要になることもあります。親御さんは大変でしょうが、出来るだけ負担なく治療が続けられるよう、お力添えをさせていただきます。
大人の方は上咽頭癌などが隠れている可能性もありますので、耳閉感が長く続くときはお早めにご相談ください。

真珠腫性中耳炎

中耳に真珠腫と呼ばれる腫瘍ができ、周囲の骨を溶かしていく病気です。進行すると、難聴、耳漏、めまい、顔面神経麻痺を来すことがあります。中耳のお隣にある脳にまで及ぶと、脳炎や脳膿瘍を来し、緊急手術が必要になることもあります。
根治には手術が第一ですが、当クリニックでは福岡大学病院と連携を取り、治療に当たっております。(もちろんその他のご希望される病院へのご紹介も可能です。)術後のケアも行っておりますので、安心して治療を受けることができます。

難聴

難聴には、外耳・中耳が原因で起こる伝音性難聴と、内耳が原因で起こる感音性難聴があります。加齢変化で起こる難聴のほとんどが感音性難聴です。当クリニックでは詳細な聴力検査を行い、聴力の状態把握、難聴の評価が可能です。加齢による難聴の場合、補聴器の調整も当クリニックで可能となっております。
また、突然起こった難聴は、急ぎの治療を要する突発性難聴の可能性もあります。聞こえの不調を感じたら、我慢することなく早めの受診をお願いいたします。

はなの病気

花粉症の診断・治療や術後の鼻処置、アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療や、舌下免疫療法も施行可能です。

アレルギー性鼻炎

花粉症をはじめ、なんらかの抗原が鼻粘膜に作用し、アレルギー症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)を来した状態を言います。
詳細は別項で述べておりますが、当クリニックが一番力を入れている疾患です。予防、日々のケア、原因検索、内服薬・外用薬処方、免疫療法からレーザー治療まで、幅広く診察を行っておりますので、アレルギーかなと思ったら気兼ねなくお尋ねください。

鼻中隔弯曲症

左右の鼻腔を隔てる壁を鼻中隔と呼びますが、その壁が左右どちらかに曲がっている状態を言います。日本人の9割に見られると言われています。
症状としましては、凸側の鼻詰まり・鼻出血、凹側の肥厚性鼻炎が挙げられ、症状がひどい場合は手術が必要になることもあります。

副鼻腔炎

おでこや頬っぺた、眉間の奥にある空洞を副鼻腔と呼びますが、そこに炎症を起こした状態を副鼻腔炎と言います。痛みを伴う急性副鼻腔炎と慢性的に続く慢性副鼻腔炎に分けられます。
通常副鼻腔は鼻腔と交通しており、自然孔と呼ばれる孔で換気をすることで、清潔に保たれている(自浄作用)のですが、その換気が障害されることで副鼻腔炎を発症します。簡単に言うと、閉め切った部屋の空気がよどむのと同じ状態です。
原因としては、急性鼻炎(ウイルス感染・鼻かぜ)、アレルギー性鼻炎、鼻茸(鼻ポリープ)等による自然孔の狭窄・閉塞が挙げられますが、カビ(副鼻腔真菌症)やムシ歯(歯性上顎洞炎)などが原因になることもあります。
当クリニックではレントゲン撮影による診断を行い、自然孔開大処置や、鼻洗浄、ネブライザーや内服加療で改善を目指します。時に長期的な治療や投薬が必要になることもありますが、状態によっては手術可能な関連病院にご紹介することも可能です。
今は優れた内服薬も多くなっておりますので、出来るだけ痛みや苦痛を伴う手術をしなくて良いように治療させていただければ、と考えております。

鼻茸(鼻ポリープ)

鼻の中にできるポリープです。大きいと鼻の完全閉塞(鼻閉)や副鼻腔炎、嗅覚障害の原因になります。
アレルギーが関与していることもあり、内服治療や局所処置で改善を目指しますが、難治性で症状が持続する場合は手術が必要になることもあります。症状がない、もしくは軽微の場合は、外来の治療や処置のみでコントロール可能です。

のどの病気

急性扁桃炎など、咽喉頭の急性炎症の治療や声がれ等の発声障害、日々の吸入治療など。喉頭内視鏡検査も施行可能です。

癌(がん)

耳鼻咽喉科領域の癌は、喫煙者に出来やすいと言われています。
口腔がん(舌がん、歯肉がん、口腔底がん、口蓋がん)、喉頭がん、咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)などが挙げられます。
当クリニックでは喉頭ファイバー(電子スコープは、3割負担で1,800円)での診察・観察が可能です。鼻から細いカメラを挿入し、声帯までの観察が可能、写真を供覧することが出来ます。嗄声(声がれ)や喉の違和感をはじめ、喉の症状がある場合はお申し出ください。

声帯ポリープ、声帯結節

声を酷使するお仕事の方に多く見られます。声帯が腫れると声帯ポリープ、ペンダコの様なイボができると声帯結節と呼びます。いずれも初発症状は声がれ(嗄声)です。症状や所見がひどい場合は手術が必要になりますが、吸入や咽喉頭処置などで改善する場合もあります。やはり喉頭ファイバーでの診断が可能です。

急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍

激しい咽頭痛や発熱が主訴です。扁桃腺に限局した炎症であれば、内服や点滴で改善が見込めますが、扁桃腺の周りに膿の塊(膿瘍)を来すと切開や入院加療が必要になります。
このような症状を繰り返す方は、扁桃腺を切除する手術をおすすめしております。

急性喉頭蓋炎

喉の奥にあり、食物などが気管に入るのを防ぐ蓋を喉頭蓋と呼びますが、それが炎症を来し、腫れた状態を喉頭蓋炎と言います。
激しい咽頭痛、籠り声が主訴になります。喉頭蓋は気管の上部に存在する為、腫れがひどいと窒息を来すことがあり、緊急処置や入院が必要になることもあります。激しい咽頭痛を感じたら、我慢することなく、受診されてください。

子どもの風邪

当クリニックの周りは住宅街の為か、小さいお子さんをお持ちのご家庭も多く、また保育園や幼稚園に通園しているお子さんもたくさんご来院していただいております。集団保育が始まると、子ども同士でウイルスや菌のやり取りをしてしまいます。それにより免疫をつけ、子どもは感染に強くなっていくわけですが、初期は様々な感染症状を来してしまいます。
一般的に多く見られるのが、あおばな(膿性鼻漏)です。いわゆる、小児副鼻腔炎の状態なのですが、放置すると二次的に中耳炎を来してしまいます。ご家庭で鼻吸引をされている方も多いかと思いますが、出来れば耳鼻科への通院をおすすめします。可能な限り早期に症状を緩和できるようご尽力させていただきます。このような症状は受動喫煙(ご家族が喫煙されている子)にも見られますので、お気をつけください。
よく、「子どもの風邪はどこに連れて行けばいいの?」と聞かれます。もちろん症状に応じて決める必要があるのですが、一般的には上気道症状(鼻汁、咽頭痛、耳痛、軽い咳など)などは耳鼻科、下気道症状(喘鳴や激しい咳、呼吸苦など)があれば小児科をおすすめしております。当クリニック周辺には小児科も多くあります。必要に応じて連携して治療に当たらせていただきますので、何かご心配事がありましたら、気兼ねなくお尋ねください。

予防医学として・・

大人も子どもも、感染症の9割は口や鼻から起こると言われています。その入り口を常にケアすることで、様々な感染症の予防ができ、また健康を維持することが出来ます。耳鼻咽喉の毎日のケアは、健康寿命の延長にもつながります。
患者さんは時々「症状ないけど・・」と言って遠慮がちに来られますが、気になさらないでください。健康でいるために、予防のために通院していただくのも大歓迎です。毎日ケアに来ていただいている高齢者の方はご健康な方が多いと気づきました。私も日々、患者さんからたくさん学ばせていただいております。

めまい

ぐるぐる回る回転性めまいを感じたら耳からのめまいの可能性があります。耳性めまいには、難聴を伴うメニエル病や突発性難聴、難聴を伴わない頭位眩暈症や前庭神経炎などがあります。それぞれ検査や特効薬が異なってきますので、めまいを感じた際は無理のない範囲で受診をお願いいたします。服薬指導だけでなく、日常生活の注意点や指導なども行っております。

補聴器外来

当クリニックでは、月曜日、火曜日、金曜日に補聴器の業者さんをお呼びし、医師と連携の上、補聴器外来を行っております。患者さんの状態に応じて、補聴器を調整することができます。
補聴器はお安いものではなく、また必要性やニーズは人それぞれ異なります。購入に際しては“費用対効果”を重視しております。購入前提ではなくても、お試しでの装用やお貸し出しも可能ですので、まずは眼鏡と同じ感覚で、お気軽にご相談ください。